試行錯誤の1年から〇〇の1年へ

もうすぐ私が開業届を出して丸1年が経過しようとしています。
人生は不思議なもので、開業をすることも、塾と言う事業をすることも頭になかったのですが、すべては巡りあわせで塾の経営をしております。

開業した当初、自分の城が完成していくことに喜びを覚えていたことが随分過去のことに感じるくらい、密度の濃い1年だったように感じます。

この1年はそもそも今までも塾に携わってきていて、自分のやりたい教育をするために独立をしたので、理想を追い求める1年でした。

強制的な学習ではなく自立的な学習で、絶対に怒らない(叱らないという意味ではなく、大声で支配しない)塾で、とはいえ成績を上げるためには圧倒的に量が必要になってくるので量もこなさせて、なおかつ自分で考えながら学ぶ。

超理想論と言えばその通りです。従来、生徒に好かれるために優しく(甘く)する塾や、生徒に嫌われてでも強制的に量をこなさせる塾が多いのは、その両立がとても難しいからです。

楽しいけど成績が上がらない塾も、楽しくないけど成績が上がる塾も、私にとっては全然理想的ではありません。成績が上がる仕組みはシステム的に組んだうえで、生徒が楽しい環境づくりをするのが私の理想です。

そして1年間試行錯誤を繰り返して、おおよその土台つくりは完成し、一定数の生徒にはその理想を届けることが出来ているなと言う実感がある反面、まだ届けることが出来ていない生徒がいるのが現状です。

さらに言えば、生徒だけでなく保護者の方々にもその理想が実現できることを伝える必要があるため、伝え方と言うのも1つの大きな課題として取り組んできました。

受験期の保護者の方々は、実は生徒よりも目先の利益に溺れてしまう傾向にあります。子供が生まれたときは、『頭は良くならなくてもいいから健康に育ってくれれば良い』と思っていた人たちが大半だと思います。

しかし、子供が受験生となればその思いは奥の方に追いやられ、「なんでこんなに勉強しないんだ」と子供を叱りつけてしまう保護者の方は多いのではないでしょうか。

分かっています。保護者の方たちも一生懸命なんです。ただ焦っているだけで、子供が大事だから怒ってしまうというのも分かりますが、焦って怒るだけでは、子供の将来に支障をきたします。

やれと言われないとやらない子供や、嫌々やる子供は、社会に出たときに絶望をしてしまうことも多くあると思います。

なのでやはりこれからの1年も試行錯誤の1年になりそうです。
もっと理想に近づけるように、もっと幸せな人たちを増やせるように。

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