夢を叶えるために現実を見る

4月です。新年度が始まりました。
新年度は多くの人の新しい環境が始まります。

その中で人は、大きな希望を持ってみたり、逆に大きな不安に襲われたり。
様々な心境を胸にこの新年度を迎えるのではないでしょうか。

そんな希望を叶えるために、大きな不安を払拭するために、「現実を見る」ということをお勧めします。

現実を見るという言葉は時として聞き心地の悪い表現として使われます。夢を語ったときに「現実を見なさい」と言われて良い気持ちになる人はいませんからね。

しかし、現実を見るということは重要です。ただ使い方を間違えてしまうと精神衛生上よろしくないので、良い方向で使えるようにしたいです。

例えば先日人づてにこんな人の話を聞きました。以下はその人のプロフィールです。

・何年か浪人をして、現在31歳で大学院(薬学部)に通っている
・最近就活をしていて、3社に落ちてしまった(すべて大手の会社)
・プライドは恐らく高め(聞いた話ではありますが)
・年齢は以前はコンプレックスに感じていたが、今は実力で勝負すると考えている

さて、なぜこの人の話をされたかというと、私一応学習塾の代表をやっておりますので「なんでこの人は面接で落ちてしまったのか」「私が面接官だったら何を重要視しているのか」というのを聞きたいと思ったからだそうです。

 

もちろん私はその人の性格や風貌を知らないので、すべてがその人に当てはまっているかはわかりませんが、その人が叶えたい夢を実現させるために、どのような現実を見れば良いでしょうか。

まずは31歳。これは嫌でも引っかかります。なぜならば現実問題として、31歳という年齢の人材に期待するのは『即戦力』です。つまり中途採用者の年齢なわけです。

そこにまだどこでも働いたことの無い31歳を雇うのはリスクが高すぎます。ストレートの新卒であれば22歳とか24歳で、その人たちに社会人としてのルールやマナーを教えるのは良いとして、31歳の人にそんなところから教えていられません。

さらに大手を受けている(大手しか受けていない)というプライドの高さも問題です。

先程も述べた通り、31歳は既にどこかしらでスキルを積んだ人が更なるスキルアップを求めて転職をするような年齢であるのが現実です。
そこに実績のない31歳がたまたま受かるなんてことは考えにくいわけです。

気付かなければならないのは、同世代の人たちと比べると圧倒的にスキルが足りなくて、同じ卒業生たちと比べると若さが足りない。つまり、今現在の肩書だけを見ると、就職先を「選ぶ側」ではなく「選んでもらう側」なのです。

これが現実です。実力勝負とか言いますが、面接官が見るのは実績です。さらにその実績をどのように上げたのか、どう生かすことが出来るのか(役に立てるのか)というような経験と推察、遂行能力です。

就職というのは受験とは違うのです。簡単でもあり、難しくもあり、受験と比べると複雑です。受験は受験資格があり、点数さえ取れれば何歳でも合格できますからね。だって会社と違ってお金を払う側でもなければ、ずっと面倒を見るわけではないので、その人が役に立とうが立つまいが学校側からすれば関係ありませんからね。

さて、だいぶ暗い話になりましたね。「やっぱり現実なんて見たくない」というような声が聞こえてきそうです。

その考えは否定しません。だってここまでで終わってしまえば悪い現実の見方ですから。ただメンタルをやられるだけの苦行です。

夢を叶えるのであれば、まずは自分の立ち位置をしっかり見なければ動き方がわかりません。何をしないといけないのかは人によって違います。
つまり大事なのは、『現実を見たうえで、自分は何をするのか』という観点です。

例えば先程の人であれば、ほかの若い卒業生とは土台が違うということを知っておく必要があります。なので社会人としてのルールやマナーは既に学び終わっておかなけれならないし、経験や知見も必要です。学び方はこの時代いくらでもありますからね。

さらに浪人をしてまで入学した理由を熱量高く語ることも重要です。そこは年齢としてはウィークポイントではありますが、そうまでして叶えたいものがあるという意志としても受け取れます。

結局企業側は、大きく見れば『この人と一緒に働きたい』『この人に任せてみたい』という人を雇います。メリットがなければ雇いませんから。

『出来れば大手で、給料は高いけど休みも多くとれるところで、仕事も丁寧に教えてくれるところ』に行ければ良いですが、今の自分はそれに見合ってますか?

それに見合ってないのであればまずは『人手が足りないくて、給料は決して高くはなくて休みも取りにくいところ』で経験を積むのを考えるのも一手です。

同じ業種であればやることは同じです。それが本当にやりたいのであればこの選択が出来ると思います。これが嫌という人は今後就職は厳しいと思います。自分を第三者目線で見れていないので。

 

これは何にでもいえることですね。勉強も同じです。
テストで点数を取るためを考えるのであれば、今の自分の立ち位置を見て、何をする必要があるのかを考えなくてはなりません。

現実を見るということは、夢を叶えるために今の自分に必要なものを探すということです。
自分に甘えることなく客観視をして、今から自分がすることを決めていきましょう。

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