センスがある人、センスがない人なんて言葉を目にしたり、耳にしたりすることがあると思います。センスとはすなわち才能のことですね。
このセンスに関してはいろいろな論争がありまして、『センスなんて必要ない』という人がいれば『結局センスがないと成功しない』という人もいます。
今回は、このセンス論争を私なりに終結させようと思います。
センスは必要か
私なりの持論にはなりますが、センスは必要です。ただし、その分野でトップになりたいならばという条件付きで、という感じです。
まず前提として整理し解かなければならないのは、皆がセンスだと思っているものは実はセンスではない可能性が高いということです。
仕事であっても勉強であっても、それが上手くいかない人や出来ない人は「私はセンスがないから」と、センスという言葉に逃げがちです。そして上手くいっている人を見つけては「あの人は才能があるから」と、決めつけてしまっているパターンが非常に多いです。
冷静に考えればわかることですが、成功者が全員センスだけで上手くいっているわけではないです。センスがある人もいますが、ほとんどの成功者は人並み以上の努力を継続してやっています。
その努力の部分は見せない、もしくは見えないので、『成功している人=センス(才能)がある人』という証拠がない嘘の式が出来てしまっているわけです。なので私の持論としては、センスが無くてもある程度までは成功できる、ということになります。
しかし、そこからさらに上のトップオブトップを狙うのであれば、センスが必要だと考えています。
冒頭で皆がセンスだと思っているものは実はセンスではない可能性が高いと言いましたが、じゃあセンスとか才能って何なんだという話ですよね。
私が思うに、センス=それについて考えることを面白い、好きだと思えるということだと考えています。
それが面白いと感じるのではなく、それについて考えることが面白い、というのがポイントです。
例えば、ゲームをやるのが楽しいという人はたくさんいるでしょう。なのでたくさんプレイして上手になっていく人も多いかと思います。
しかし、その中でも最上位に行くためには、「どうやったらもっと上手になれるか」「自分に足りないものは何か」を考え、それを継続していかなければなりません。
いくら好きなものでも、そこまで没頭してできる人はなかなかいません。そしてその考えることに没頭できるものこそ、才能があるものだと考えています。『好きこそものの上手なれ』ということですね。
そして逆に言えば、トップオブトップになることを求めていないのならば、私の思うセンスは不要だということになります。
皆が言っているセンスとその作り方
よく聞くセンスというものは『物覚えが早い』とか『試験で良い点数が取れる』『話がうまい』といったものかと思います。
はっきり言って、これはセンスではありません。誰でも工夫と努力をかけ合わせることである程度までは実現可能なものです。
ここで言うある程度とは、学校のテストで8割(250点満点なら200点)をとる程度です。
例えば「1時間社会の暗記を頑張ったけど、全然覚えられません。」といった話があったとします。まず大前提として、暗記は反復回数が非常に重要です。
この反復というものは1回のスピードと、次に確認するまでの期間が重要なのですが、そういったテクニック論は一旦置いておいて、まずは反復回数だけにスポットを当てます。
暗記と言えば必死に書いて覚える!という根性論的な人がいると思いますが、反復をする上では、書いても読んでも回数は1回です。私は常々言っているのですが、頭に浮かんでいる言葉は書くことが出来ます。なので、わざわざ書く必要は無く、言葉に出して確認すれば書けるわけです。
単純暗記の科目は、書く勉強から読む勉強に変える、これだけの工夫だけで、圧倒的に反復回数を増やすことが出来ます。もちろん、漢字がわからないものは書いて覚える必要がありますよ。
他にも数学の問題が出てきたときに、同じ問題でずっと悩んでいる人や試行錯誤している人が多くみられます。発展的な問題で試行錯誤するのは悪いことではありませんが、まず重要なのは解法が浮かぶかどうかです。
この問題を解くにはこうすれば良いという解法を身につければ数学は解けます。逆に言えば、解法が身に付いていない状態で問題に挑んでも、出来るときもあれば出来ない時もあるという半ば博打みたいな状態で解くことになり、成績は安定しません。これもただ問題を解くだけでなく、「この問題はこれが問われているからこの解法を使うんだ」と考えるという工夫をするだけです。
これらのようなちょっとした工夫をするだけで、効率は以前と変わり、所謂皆が思っているセンスのある人の学習法となります。
センスを作るには、工夫とそれをするための努力が必要です。勉強や仕事などがただの作業となっている人は、それをいち早く脱して、「効率よく覚えるためには何が必要か」「こうなる仕組みはなんだろうか」という視点を持てるようにしてみましょう。